コカ・コーラ190ml エンボス瓶 1964年〜1968年頃(5代目) [コカ・コーラ]
コカ・コーラ190ml 1964年〜1968年頃(5代目)の瓶です。
コカ・コーラの瓶と言えば、1990年代に見られた赤いラベルの瓶を除けば
おなじみの緑色の瓶に白文字の、シンプルなロゴプリントが一般的です。
今回ご紹介する瓶は、ロゴが白文字の印刷ではなく、すべてエンボスで表現されているもの。
日本上陸前のアメリカ国内で販売されていた瓶や、戦後の米軍向けに輸入されていた瓶は
このようなエンボスの瓶がほとんどでした。
1960年代に入り、日本国内でいよいよコカ・コーラが大々的に発売されるにあたり
アメリカの例に倣ってエンボスの瓶が投入される予定でしたが、
CM放映の際にエンボスだとロゴがよく見えなかったようで
国内販売は急遽用意された白文字のプリント瓶でスタートしました。
参照:コカ・コーラ190ml 1960年〜1965年頃の白文字プリント瓶(4代目)
https://me-young-sitter.blog.ss-blog.jp/2021-01-03-4
ところが1964年以降、急増する需要に対して瓶の製造が追いつかなくなり
幻になる予定だったこのエンボス瓶も市場に投入されることになり
以降、1968年頃まで白文字プリント瓶に混ざって断続的に生産されていたようです。
下部には190mlという容量表記のエンボスもあります。
ここが190ML.入となっているものもあり、
大文字表記のものが5代目前期(1964年〜1967年生産)、
小文字表記のものが5代目後期(1968年生産)と呼ばれています。
▲裏面は「コカ・コーラ」のカタカナロゴです。
瓶を収集するようになってかれこれ25年が経ちますが、
基本的には古道具屋やオークション等で買わずに「自ら探す」「拾う」スタンスなので
なかなか出会う機会がありませんでした。
コカ・コーラという超メジャーブランドではありますが、
瓶の寿命のサイクルが早いこと、しかも50年以上前の瓶とあっては
なかなか見つける事が出来ず、存在自体は有名ではあるものの
私にとってはまさに幻の瓶でした。
それが先日、ふと歩いていた山道で落ち葉の合間に緑色に輝くものを発見。
色、形からコーラ瓶だとは遠目にも分かったものの
白いプリントロゴが見えなかったので、まさか・・と思い近づくと
そのまさかの、ずっと探し求めていたこのエンボス瓶だったわけです。
少なくとも45年以上はそこにあったものと思われますが、
よくぞ土や落ち葉に埋もれずに顔を出してくれていたものです。
まさかあの幻の瓶が令和になって人知れず転がっているとは。
見つかるときは案外簡単に見つかるもので、少し拍子抜けしてしまいました。
最近は昔ながらの瓶ジュースの製造業者も数少なくなり、
以前は酒屋や商店の脇に放置されていた古瓶も
時代の流れとともに建物の取り壊しなどでだいぶ綺麗になってしまったので、
ほとんど新しい瓶の入手が出来ていなかったのですが、こういった事があると
まだまだ奥が深いなぁ、と思ってしまいます。
【コカ・コーラ190ml エンボス瓶 1964年〜1968年(5代目) 千葉県安房郡にて入手】